SPIインプラントは、スイス、トーメン社が製造し、日本ではアスパックコーポレーションが総代理店として平成16年2月より発売を始めた、日本で新しいインプラントシステムのひとつです。純チタン製(Grade 4)で、セルフタッピング式、インナーヘックスのスクリューインプラントです。
その特徴は、初期固定に優れ、自分の骨と結合がしやすいこと、また、インプラント本体とアバットメントの接合部が数ミクロンのギャップしかないこと(従来の物の数分の1です。)が上げられます。このことは非常に重要で、今までは2回法のインプラントシステムの場合、アバットメントをトルクレンチでネジを締め付け、そこにセメント合着にて人工の歯を取り付けていました。その接合部の適合が悪いと、長年の咬合力により、だんだんとネジのゆるみが起きる場合がありました。(特にアウターヘックスのインプラントの場合)
しかし、接合部の適合が数ミクロンだと、適度にネジを締めておけば、まずゆるむことは考えられなくなります。まだ日本ではほとんど実績がないインプラントですが、今後このようなタイプのものが主流となるでしょう。
私も10例ほど行いましたが(今ではなかなか機会が少ないです。)、手ごたえは非常によいインプラントでした。ただし、残念なことに他のメーカーのものと比べ、システム化がされておらず、よほどインプラントに精通したドクターでなければ、少々手術のしにくいインプラントだと思います。あと少しの改善が望まれます。
その他のインプラントの種類
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